わたしと啓は代々木にある派遣会社のビルの下で待ち合わせをした。
派遣会社は女性専門ということを売りにしていて、テレビコマーシャルでもよく見たことがあった。
啓を待つ間、わたしはその派遣会社を観察していた。
アデコだったら昔使ったことがあるのだが、中の様子は良く見えないけれど、白いビルの中には女性がパラパラと吸い込まれている。
派遣社員の問題はよくニュースで聞いたけれど、それでも働きたいという人はいるんだなぁ、そういえばマンパワーなんかも人気がの人材派遣と聞いたことがあるなぁと、ぼうっとしていると啓がきた。
約束の時間に10分ほど遅れてきたけれど、ごめん、の代わりに「何食べる?」と言った。これは啓が遅刻のお詫びにご馳走してくれると言う事だ。わたしは考えた挙句に手長えびのパスタをリクエストした。そこでわたしたちは新宿にあるイタリアンレストランに向かった。
そこは大学時代からわたし達のたまり場のような店だった。そこまで高くもなく、テラスが開放的で、今でもよく使う。ティラミスも食べていい?と聞くと「ココアでむせないでね。」と返って来た。
